ようこそ
本記事はすべてフィクションです。ぜひ現実とはしばし離れて、お楽しみください。
これまでのストーリー
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2008
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9月
(30)
イタチのカフェ・アルバイト
猫が顔を洗うと。
真空の浜辺
小ぶりな猫のあしあと
モノレールに乗って。
奇譚のしっぽ。
わたしだって猫である。
色えんぴつを磨く。
Words Eater
パペットマペットよ永遠に
コーヒーカップとしての科学
水たまりの空
ママはカフェにいる。
カフェにはピンクのカーテン。
アラスカにはスターバックスがない。
絶望を、ちょっと遠くへおしやるために。
プール一杯分の疲労について
再会。
ドードーの伝言。
午後の雨。
マンハッタンの西。
ジャズの流れる……。
コーヒーの香りのする喧騒
An English Lesson
夕暮れのカフェの停電に。
論理的なカフェ
瓜ふたつ。
4月の雪。
秋の初日。
Sunday, rainy day
►
8月
(1)
2008年9月10日水曜日
マンハッタンの西。
今日はどこへ行っても、ニューヨーク生まれのアダム・ヘイズリットの『献身的な愛』という短篇と、ワールドトレードセンターと、Google Street Viewが追いかけてくる。
真昼の日射しにも、8月のような強さはなく、植木鉢の葉のふちが茶色くなり始めているのを明るく、黄色く照らしている。
電話が鳴った。どちらかというと、無視しようと思ったがとりあえず出ることにした。
夫からだった。今朝話していたことが気になって仕事がはかどらないから、これから家へ帰る、と夫は言った。昨今、集中豪雨だの、落雷だのよりずっと珍しいわね、と私は言った。
西へ傾く太陽を追って、夫が東雲の会社から戻ってきた。
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